SEO対策には、内部対策と外部対策の2つがあります。
その中でも内部対策はWebサイト内部の改善に焦点を当てた対策で、上位表示を目指すならまずは内部対策をしっかりと理解することが必要です。
今回は、内部対策について行うべき施策やポイントを分かりやすく解説していきます。
SEOの内部対策とは、Webサイト内のコンテンツに対して行う施策のことです。
Webサイトの基礎を作るものであり、タグやサイトの構造などが含まれます。
内部対策は、SEOにおいて減点されないための施策です。
良質なコンテンツを作成したとしても、内部対策ができていなければ上位表示される可能性は低くなります。
内部対策は文字のサイズや見出しのような訪問者に直接関わる部分もあるため、エンジニアの専門知識が必要です。
内部対策を実行することで、上位表示される可能性が高まりサイトの価値向上につながることが期待できます。
SEOの外部対策は自社のWebサイト外で行う対策のことで、外部サイトから評価を受けてリンクを掲載してもらったり、シェアしてもらったりすることで、Googleから高い評価を受けるSEO対策です。
良質なコンテンツを作成して他のWebサイトからリンクを受けることにより、Googleが「このウェブサイトは優れたコンテンツを提供している」と認識し、ランキングを向上させることができます。
外部対策はSEOにおいて非常に重要な要素の一つであり、積極的に取り組むことが必要です。
内部対策の主な目的は、Googleなどの検索エンジンから適切にページの情報を認識してもらい適切に評価を受けることです。
検索エンジンはロボットを使ってWebを巡回し、サイトを読みとることでページに評価を付けていきます。
もし内部対策が不十分だった場合、良いコンテンツを作成してもクローラーが巡回してこなかったり、巡回してもサイト内容を理解できなかったりして評価されません。
また、Webサイトにアクセスしてくれたユーザーがコンテンツをスムーズに閲覧できるようにすることも重要です。
ユーザービリティが高ければ、サイトへのリンクやシェアなど外部からのアクセスを増やすことができます。
内部対策にはクローラビリティとユーザビリティの両方を高めることが必要であり、それによってWebサイトの評価を高めることができます。
ここからは、具体的にどのような施策を行えばいいのかを紹介していきます。
まずは、検索エンジンにWebサイトを発見してもらうためにクロールの最適化を行います。
サイトのクロール(巡回)を促し、コンテンツの正しい理解をサポートすることが目的です。
Webサイトにはディレクトリ階層と呼ばれるフォルダ構成があります。
この階層はコンテンツを表示するために必要なもので、最上位の階層をルートディレクトリといいます。
しかし、ディレクトリ階層が深すぎると検索エンジンに重要なページと認識されなかったり、クローラーがページを見つけるのに時間がかかったり、最悪の場合クロール漏れが発生することがあります。
SEOにおいては、ディレクトリの深さではなくユーザーがトップページからスムーズに目的のページにたどり着けるかどうかが重要です。
ユーザーファーストの視点から、不要なディレクトリは削除してシンプルな階層設計を目指すことが望ましいです。
目安として、ユーザーが目的のページにたどり着くために3クリック以内で済むようにすることが望ましいとされています。
パンくずリストは、Webサイトの階層構造におけるユーザーの位置を示す階層的なリンク構造のことです。
ユーザーはサイト内の移動がしやすくなり、クローラーにとってもサイト内の階層構造が分かりやすくなるためクローラビリティが高まります。
Webサイトにパンくずリストを設置するには、まず正しく階層構造を整理する必要があります。
ユーザーにとって役立つ情報を提供することで、Webサイトの価値を高めることができます。
XMLサイトマップはサイト内のすべてのページをリストアップしたもので、クローラーがサイトを効率的に巡回できるようにするために必要です。
XMLサイトマップを設置することで、クローラーが見落とすことなくすべてのページを巡回することができます。 XMLサイトマップは、「sitemap.xml Editor」やWordPress専用プラグイン「Google XML Sitemaps」などを使って作成し、Googleサーチコンソールのサイトマップ機能から送信します。
これによってWebサイト内の全てのURLをGoogleのクローラーに知らせることができ、効率的にクロールを促進できます。
robots.txtは、クローラーがアクセスすることができないページを指定するためのファイルです。
サイトの重要なコンテンツを優先的にクロールさせることができ、会員限定のページや自動生成される重複ページなど、クロールさせる必要のないページの収集を制限させることができます。
これにより検索エンジンのクローラーがサイト内を適切に巡回することができ、サイトのSEOにとっても有効です。
パフォーマンスやセキュリティ上の理由からクロールされたくないページがある場合には、適切にrobots.txtを設定することが重要です。
ただし、必要なページが除外されていないか確認することが重要です。
内部リンクを使ってページ同士をリンクすることで、サイトの構造が明確になりクローラーがサイトを巡回しやすくなります。
また、ユーザーにとっても関連するページへの移動がしやすくなります。
内部リンクを最適化するには、関連性の高い記事やページへのリンクを設けて分かりやすいリンク名(アンカーテキスト)を使用することがポイントです。
関連性の高い記事やページへのリンクを設けることで、ユーザーにとっても情報の価値が高まりクローラーにとってもサイト内をより効率的に回遊することができます。
また、分かりやすいリンク名を使用することでユーザーがクリックしやすくなり、ユーザーの回遊率を高めることができます。
検索インデックスとは、検索エンジンがサイトのページを収集・分類・保存するためのデータベースのことです。
検索インデックスを最適化するためにどのような施策を行えばいいのか解説していきます。
タイトルはサイトのページの中で重要な要素の一つです。
ユーザーに情報を提供するだけでなく、検索エンジンにとってもページの内容を判断する上で重要素になります。
タイトルには必ず対策キーワードを含め、上位表示させたいキーワードを早めに表示することがポイントです。
タイトルの文字数は32文字までにし、対策ワード同士は近接させましょう。
最近の検索エンジンはコンテンツの内容を正しく理解できるためキーワードがなくても上位表示する例外もありますが、SEOの指標においてはキーワードが重要であることは変わりません。
タイトルには必ずキーワードを含めて最適化しましょう。
メタディスクリプションはHTMLで記述したWebページの概要を示すタグで、検索エンジンやユーザーにページの内容を伝える重要な役割があります。
Googleも記載を推奨しており、メタディスクリプションが魅力的であればユーザーがクリックしてサイトを訪問する確率が高くなります。
文字数はPC画面では約90~120文字、スマホ画面では約70文字程度が表示されます。
長すぎると検索結果に表示される説明文が省略されてしまい、ユーザーにとって不便になってしまうので注意してください。
また、メタディスクリプションにはキーワードを含めることも重要です。
キーワードが含まれている場合、検索エンジンはそれを目立たせて表示することがあります。
キーワードを含みターゲットとなる読者に来てもらいたい情報を記載することで、魅力的なメタディスクリプションになります。
見出しタグは、ページの内容を整理するために使用されるHTMLタグのことです。 見出しタグは
h1、 h2 、h3 などの階層に分かれており、適切な見出しタグを設定することでページの構造をわかりやすく表現します。
ユーザーにとってもページの読みやすさを向上させることができます。
検索エンジンのクローラーにもページ内容を理解しやすくする効果があるので、記事内容に合わせて見出しを設定しましょう。
画像はページの視覚的な魅力を高めるだけでなく、コンテンツを補完するための重要な役割を果たします。
しかし、画像自体にはテキスト情報がないため検索エンジンは画像を分析できません。
そのため、画像の説明を記述するaltタグを使用することが重要です。
altタグは画像の内容や意図を正確に表現し、画像が表示できない場合でも読者に情報を提供する役割を果たします。
例えば、猫がジャンプしている画像がある場合、その画像のaltテキストには「床からテーブルの上に向かってジャンプしている猫」のような簡潔で分かりやすい文言を記述します。
このようにすることで、スクリーンリーダーなどのサポート技術を使ってサイトを閲覧するユーザーが画像について理解しやすくなります。
また、画像のaltテキストがリンク付きの画像のアンカーテキストと同じように扱われるため、クローラーがリンク先のページを理解しやすくなります。
その結果、コンテンツの品質が向上してインデックスされやすくなります。
構造化のマークアップは、HTMLのタグを使ってサイトの構造を明確にすることです。
これにより検索エンジンはサイトの構造を正しく理解し、ユーザーに対してより適切な情報を提供することができます。
具体的には、サイト内の情報を「記事」「製品」「レビュー」などの種類に分類してそれぞれに適切なタグを設定します。
例えば、商品ページの場合は「Product」タグを設定し価格や在庫状況などの情報を含めます。
また、構造化のマークアップはリッチリザルトと呼ばれる検索結果の表示形式にも影響を与えます。
マークアップが適切に行われている場合、検索結果に価格や評価などの情報が表示されユーザーにとってより有用な情報を提供することができます。
URLの正規化とは、同じページを示すURLが複数存在する場合一意のURLに統一することです。
これにより検索エンジンは重複コンテンツと判断することがなくなり、ページの評価を正しく行うことができます。
具体的には、下記のようなURLの正規化を行います。
たとえば、以下のようなURLが存在した場合、正規化を行うことで重複コンテンツを回避することができます。
正規化により同じページを示すURLが統一されるため、検索エンジンはページの評価を正しく行うことができます。
また、ユーザーが不要なページにアクセスすることを防ぐことができてサイト全体の利便性が向上します。
ユーザーが閲覧しやすいサイトにすることで、SEOの改善に繋がります。
サイトを訪れたユーザーにとって利便性が高くなり、より多くのアクセスを獲得することができます。
また、検索エンジンからも高い評価を得られて上位表示に繋がります。
モバイルフレンドリーとは、モバイル端末を使ってウェブサイトにアクセスするユーザーに合わせたコンテンツを提供することを指します。
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末が広く普及したことで、モバイル端末からのアクセスが増加しています。
Googleの検索エンジンでも2021年3月末にすべてのサイトがモバイルファーストインデックスに移行し、モバイルフレンドリーなサイトであるかが評価されるようになりました。
モバイルフレンドリーを実現するためには、まず自社サイトを訪れるユーザーが何を求めているのかを調査する必要があります。
ユーザーがどの端末で自社サイトを利用することが多いかや、何を求めてサイト内を遷移しているのかを把握することが重要です。
例えば、ホテルの予約サイトでは予約当日に使用するアクセスページや予約画面はスマホやタブレット向けに、予約前に選択するページはPC向けに作り込む必要があるかもしれません。
モバイルフレンドリーなサイトであるかどうかは、Google Search Consoleのモバイルフレンドリー テストツールで簡単に確認することができます。
モバイル端末からのアクセスが増加する中で、ユーザーに快適なサイト体験を提供するためには必要不可欠な取り組みです。
Webサイトの表示速度は、サイトのランキングに影響を与える重要な要素の1つです。
Googleは表示速度をランキング決定の指標として採用しており、表示速度が改善されることで検索エンジン上での上位表示につながる可能性があります。
2018年には「スピードアップデート」という評価方法が導入され、2021年には「Core Web Vitals」というサイト表示速度に関わる指標がランキング要因に追加されました。
また、表示スピードが3秒以上かかると離脱率が40%上がるという情報もあり、ユーザーの立場からも表示速度の改善は必要不可欠です。
表示速度を改善する方法としては、画像を圧縮したり、CSSやJavaScriptのファイルサイズを小さくしたりすることが挙げられます。
Webサーバーのレスポンス時間を短くするためにキャッシュを有効にする方法もあります。
最近ではサイト速度を計測するWebサービスも多数あり、自身のサイトが適切な速度で表示されているかを確認することができます。
Google Developersの「PageSpeed Insights」を使用することで、自身のサイトの表示速度を簡単に測定することができます。
AMPとは「Accelerated Mobile Pages」の略で、GoogleやTwitterなどによってモバイル端末での高速表示を実現するために開発された仕組みです。
従来の表示速度に比べて4倍近く高速化すると言われ、ユーザーの獲得率が上がると期待されています。
主にニュースページやブログ記事ページ、レストランのページなどが対応しており、検索結果には稲妻マークが表示されます。
GoogleはAMP対応ページを優先的に表示するため、SEO対策としても有効です。
しかし、現在のAMP対応ページはシンプルなデザインに限られているため、UI/UXとのトレードオフの関係があります。
そのため、様子見をする企業も多いようです。
https化は「Hypertext Transfer Protocol Secure」の略で、Webサイトのセキュリティを強化するための手段です。
http通信を暗号化することで、データ改ざんや盗聴などの問題を防ぐことができます。
特に、ECサイトでのショッピングなどでクレジットカード情報や個人情報を扱う場合にはhttps化は非常に重要な役割を果たします。
https化によってSSLと呼ばれる技術を用いて通信を暗号化し、情報の盗聴があったとしても暗号化されているため判別が難しくなります。
また、Googleはhttps化されたサイトを評価してランキングに影響を与えることがあるため、SEO対策としても有効です。
Webサイトを閲覧中に、403、404、500などのエラーページが表示されることがあります。
エラーページにはそれぞれ異なる意味があり、特に404エラーは適切な対処が必要です。
通常、エラーページに訪れたユーザーはデフォルトのNot Foundのみが表示されたページを見て別サイトに移動する可能性が高くなります。
しかし、オリジナルのエラーページを作成することでサイトからの離脱を最小限に抑え、グローバルナビや別コンテンツへの導線を提供することができます。
実際、多くのWebサイトでは工夫を凝らしたエラーページが設置されています。
クローラーにも悪影響を与えインデックスされにくくなるので、エラーが発生しないように定期的にチェックし対処する必要があります。
エラーの意味や対処法を理解し、オリジナルのエラーページを作成してユーザーがサイトから離れることなく最大限の情報を提供できるようにしましょう。
SEO内部対策チェックツールは、自分のサイトがGoogleの評価基準に沿った高品質なサイトであるかどうかを確認するためのツールです。
内部対策をチェックするためには、以下のようなツールが利用できます。
Google Search ConsoleはGoogleが提供するサイトの情報を把握するためのツールで、サイト内の問題点や検索エンジンのクローリングの状況を確認することができます。
無料で利用することができ、サイト運営者にとって必須のツールです。
主に被リンク情報の確認機能があり、上位のリンクされているページや上位のリンク元サイト、上位のリンク元テキストを確認することができます。
さらに、XMLサイトマップの読み込みやインデックスのリクエスト、Googleからの流入キーワードや件数など、サイト運営に必要な情報が揃っています。
サイト運営者が自分のサイトの状況を把握して改善するための重要な情報源となるので、登録しておくことでサイトの運営やSEO対策に役立てることができます。
GoogleアナリティクスはGoogleが提供するアクセス解析ツールです。
SEO対策に限らずWebサイト全体のユニークユーザー数やセッション数、ページビュー数などの各種数値を把握できます。
また、ユーザーがどのような経路でサイトに訪れどのような行動をしたのかといった分析も行えます。
Google Search Consoleと併用して分析することで、SEO対策にも活用できます。
Google Search Consoleと同様に無料で利用できるので、Webサイトのパフォーマンスを把握して改善するためにもGoogleアナリティクスの導入をお勧めします。
Lumarは、WebサイトのクロールによりテクニカルSEO分析やサイトモニタリング、移行管理、構造最適化などのチェックを行うツールです。
従来の担当者による手動での課題抽出作業が自動化され、大幅な効率化が期待できます。
課題の優先順位も明確になるため、課題管理にかける時間も短縮できます。
年額360,000円から利用可能で、2プロジェクトまで使用可能です。
Lumarを使うことで、Webサイトの品質向上と効率的な運用が実現できます。
パスカルは多くのSEOアナリストが使用しているSEOチェックツールで、SEO対策を総合的にサポートしてくれます。
キーワード選定やタイトルタグ・強調タグの適切性チェックなどの内部対策チェック機能があります。
競合調査やランキングの調査も行うことができ、コンテンツマーケティングのサポートにも役立ちます。
価格は月額49,500円からで、単なるSEO対策に留まらずサイトを使った事業目的の実現にも大きく貢献することができます。
パスカルを利用することで自社サイトのSEO対策に関する課題を効率的に解決し、ビジネスの成果を最大限に引き出すことが可能です。
SEOの内部対策は、ユーザーとGoogleのクローラーにとって認識しやすいサイトを作ることが大切です。
これらの基本的な設定を怠ると、ユーザーに有益なコンテンツでも検索上位表示が難しくなってしまいます。
内部対策を行って上位表示を目指しましょう。
内部対策の進め方について分からない場合は、NUVOにご相談ください。
技術的な裏付けを持った内部対策を実施でき、上位表示に貢献いたします。